こんにちは、てらこです。
「持ち味って、自分らしさのことですよね」
そう言われたとき、わたしはうなずきました。
自分らしく生きること、それはとても幸せなことです。でも同時に、こうも思うんです。
「自分らしさ」って、簡単に見つかるものじゃない。
今でこそ、わたしは自分らしさを少しずつ言葉にできるようになってきました。
でも、最初からそうだったわけじゃありません。
むしろわたしは、「自分ってなんだろう?」と悩み続けた10代を過ごしました。
中高生の頃、私はだんだんと「自分でいること」が怖くなっていきました。
目立つのが嫌で、人の目が気になって、批判されるのが怖くて。
言いたいことも言えず、「自分を出さない」方が楽だと思うようになりました。
そんな中、私には憧れの友だちがいました。
自分の意志で動いて、言いたいことをはっきり言う。
まるで少女漫画の主人公みたいで、ずっとくっついて過ごしていました。
彼女の好きなものが、私の好きなもの。
彼女の進路が変われば、私もなんとなく別の道へ。
そんなふうに流されて、なんとなく選んだ大学。
学部は心理学。理由は「自分のことがよくわからなかったから」。
そこから少しずつ、自分を見つめる旅が始まります。
あるとき言われた一言が、私を突き刺しました。
「お前には自分がない。つまらない人間だな。」
ものすごくショックでした。恥ずかしくて、腹が立って、それでも…図星でした。
悔しくて、ひたすら「自分って何か?」を探しました。
その相手をかっこいいと思っていた私は、彼の真似ばかりして、
気づけば“彼っぽい自分”ができあがっていました。
でもそれって、やっぱり「自分」じゃない。
また、「自分がない私」だったんです。
それでも、私の中には確実に変化がありました。
自分の「好き」や「嫌い」が言えるようになってきた。
小さな主張ができるようになった。
そして自分で「上京する」と決め、環境を変えました。
いろんな価値観の人と出会い、経験を重ね、
気づけば「自分で選ぶ」という感覚が身についていました。
今の私は、「私はこういう人です」と完璧に説明できるわけではありません。
でも、自分の価値観で物事を決めることができます。
最近では「芯があるね」「自分の軸が見える」と言われることも増えました。
だから、伝えたいんです。
「自分らしさ」は、すぐに見つかるものじゃない。
でも、必ず“あなたのストーリーの中”にあります。
わたしは、「がんばっている人をそのままにしておけない」
これが、自分の中にある持ち味だと、やっとわかってきました。
持ち味は、感情が動いたエピソードの中に隠れています。
喜び、怒り、悲しみ――
あなたが「ぐらっ」とした瞬間に、あなたの価値観が映っています。
自分らしさは、人生を深く振り返る中で、少しずつ見えてくるものです。